弱者男性へのいじめ・差別がなくならない理由!救われない男性はどうするべき?

弱者男性へのいじめ・差別がなくならない理由!救われない男性はどうするべき?

ネット上の意見を見てみると、世間の弱者男性に対する風当たりは強いです。

中にはいじめや差別と呼べるような投稿もあり、なぜこのような声がなくならないのか気になった方は多いのではないでしょうか。

そこで当記事では、弱者男性へのいじめ・差別がなくならない理由について紹介します。

弱者男性が救われない理由、救われない弱者男性はどうするべきなのかについても触れて解説するので、ぜひご覧ください。

また、当記事の内容はトイアンナさんの書籍『弱者男性1500万人時代』を参考にしています。

興味のある方はぜひお買い求めください。

参照:トイアンナ『弱者男性1500万人時代』

弱者男性へのいじめ・差別がなくならない理由

考える人

弱者男性へのいじめや差別がなくならない理由は、大きく分けて以下の2つです。

  • 男性=強者というイメージがある
  • 3Kに該当する仕事に就きやすい

詳しい理由について解説していきます。

男性=強者というイメージがある

弱者男性に対する風当たりが強い大きな理由の1つは、男性という性別自体に「強者」というイメージが定着しているという点です。

男性は強者であるというバイアスにより、悲惨な状態に陥っても「自己責任」の烙印を押されるので、周囲から弱者として認めてもらえません。

それゆえに男性が弱者になっても蔑ろにされ、弱者男性なら差別しても良いかのように心無い言葉を浴びせられてしまうんです。

名前は挙げませんが、YouTuberの中には「弱者男性叩き」をエンタメにしている人もいる始末。

弱者男性になら何を言ってもOK…そんな風潮すらあります。

これに対して、ネット上で女性を差別するような発言をすれば、男性の比にならないレベルでボコボコにされるのが現実です。

3Kの仕事に就きやすい

男性が「きつい、汚い、危険」に該当する3Kの仕事に就きやすいことも、弱者男性の差別に繋がる要因の1つと考えられるでしょう。

建築作業員や清掃員、製造業などの過酷な環境下に置かれる労働を「3K」と言いますが、インフラに関わる重要な仕事なのに年収が低い傾向にあります。

また、3Kの仕事は社会的ステータスが低いこともあり、弱者男性として馬鹿にされることも多いです。

その一方で、女性は3Kの仕事に就くことはほとんどありません。

3Kの仕事に属するのはほとんどが男性であり、女性からの理解を得にくいことも差別に拍車をかけています。

弱者男性が救われない理由

考える人

ここからは、弱者男性が救われない理由について紹介します。

社会的に注目されにくい

弱者男性が救われないのは、弱者男性に関する問題が社会的に注目されにくいからです。

大前提として、日本では年間どれくらいの自殺者が出ているか知っていますか?

厚生労働省の公表するデータによると、令和5年度の総自殺者数は21,818人。

そのうち女性は6,964人で減少傾向にあるのに対し、男性は14,854人と増加傾向にあります。

参照:第11回自殺総合対策の推進に関する有識者会議

女性の2倍以上の自殺者が出ているにも関わらず、メディアで大きく取り上げられることがないので、世間の興味関心は弱者男性に向いていません。

これは、弱者男性が社会的に注目されていないということですよね。

「男性の自殺者が弱者とは限らない」という指摘もあるかもしれませんが、自殺というのは社会的弱者が精神的に追い詰められている人がするものです。

精神的に追い詰められて自殺を考える時点で、弱者に他なりません。

また、日本には弱者男性が1,500万人いると言われており、社会的に決して無視できない人数です。

しかし、まともな支援はないまま蔑ろにされています。

自己責任という風潮が強い

先ほど「男性は強者というイメージが定着している」と紹介しましたが、これが原因で世間では弱者男性に陥ったのは自己責任という風潮が強いです。

それゆえに、弱者男性は社会から助けの手が差し伸べられていない状態にあります。

もしこれが弱者女性なら、少なくとも男性よりは同情の声が集まるでしょう。

これも明確なデータが残っていて、「無職の50代女性」と「無職の50代男性」を比較したとき、どちらがかわいそうに感じるかアンケートを取ったところ、女性側に同情の声が集まりました。

女性に対する同情の声の数は、男性の5倍以上だったそうです。

参照:トイアンナ『弱者男性1500万人時代』

ピンと来ない方は、女性のホームレスと男性のホームレスがいたとして、どちらを助けたいかを考えればよいでしょう。

要するに、男性と女性が同じ境遇にあったとしても、女性側は周囲から「かわいそう」という同情が集まりますが、男性には「自己責任」の烙印を押されるということです。

これはSNSとかを見ていれば分かりますよね。

男性に対する古風な考え方が残っている

現代社会には、男性に対する古風な考え方が根強く残っています。

男性は「弱音を吐いてはいけない」「泣いてはいけない」と、子供のころに教えられた方は多いのではないでしょうか。

実際、筆者自身も公園で転んで泣いてしまったときに「男なら泣くな」と父親に指摘されたことがありました。

男性は現状に対する不安や不満、悩みなどを吐露しにくい状況にあるので、誰にも打ち明けられず自責志向に陥りやすいです。

また、こういう女々しさのある男性は「頼りない男性」と印象付けられ、女性の恋愛対象になりにくいことも要因と考えられるでしょう。

当然、男性なら恋愛対象として見られたいと思うのは自然な感情ですから、必死に”頼れる男性”を捨てきれないままになってしまいます。

弱者男性自身が自己責任と考えている

世間では弱者男性は自己責任という風潮が強いですが、じつは弱者男性自身も「自己責任」と考えてしまう傾向にあることが分かっています。

事実、トイアンナさんの書籍『弱者男性1500万人時代』によると、週間SPAが弱者男性500人に「自分が弱者に陥った理由」を質問したところ、75%の男性が「自分が悪い」と回答したそうです。

しかし、実際は弱者男性になってしまう理由は様々で、男性自身が100%悪いとは言い切れません。

たとえば家庭環境と学歴は相関関係にあり、裕福家庭に生まれた人は高学歴、貧困家庭に生まれた人は低学歴になりやすいと言われています。

もちろん、本人の努力も重要ではありますが、だからといって「弱者男性の努力不足!」と切り捨てるのはいかがなものかと思いますね。

また、自己責任と考える弱者男性は自ら支援を受けようとはしません。

弱者男性から支援を欲したり声を上げたりしないと、”社会には存在しない弱者”にしかならないので、結果的に弱者男性が救われないままになってしまいます。

救われない弱者男性はどうするべき?

ポイント

では、救われない弱者男性はどうするべきなのでしょうか?

現時点では、今すぐできる対処法は3つしかないと思っています。

特定分野で誇れるものを作る

個人的におすすめなのが、特定分野でいいので誇れるものを作るということです。

理由はとてもシンプルで、弱者男性と呼ばれるような立場であったとしても、特定の分野で強者になれば自己肯定感のアップに繋がるからです。

例えば、容姿を磨くために筋トレを始めたとしましょう。

筋トレは理想の体型が手に入るだけでなく、成功体験が積まれて自信がつきます。

体型がガリガリだったり肥満体系だったりした方は、筋トレするでも恋愛対象として見てもらえる可能性が高いです。

特定分野で成功すれば、新しいことに挑戦する意欲を湧くこともあるので、好循環が生まれることも期待できるでしょう。

当然、どのような分野でも成功を収めるのは難しいことですが、残酷なことに自分を救えるのは自分だけです。

没頭できる趣味を見つける

これは弱者男性に限りませんが、没頭できる趣味を見つけることも大切です。

弱者男性だろうが何だろうが、人生は楽しんだもの勝ちなので、周囲の声が気にならないような趣味を持つことは幸せに直結します。

また、趣味を見つけることで共通の趣味を持った友達を見つけられる可能性もあるでしょう。

低学歴の低年収、容姿が悪いといった”弱者”要素を持っていても、幸せになれないことはありません。

SNSをやめる

すっかりSNSが普及しましたが、SNSを利用することがプラスに働くとは限りません。

SNSはポジティブな投稿よりもネガティブな投稿の方が拡散されやすいので、弱者男性に対する誹謗中傷ともとれる投稿が目に入りやすくなります。

また、SNSはユーザー離脱を防止するために、ユーザーの反応が見込める投稿を表示するアルゴリズムになっているため、よりネガティブな情報を目にしてしまう確率も高くなってしまうでしょう。

SNSをやめれば周囲の声をシャットアウトしつつ、自分のペースで生活しやすくなります。

SNSを見て精神が病むくらいなら、趣味や自己投資に時間を使った方が有意義でしょう。